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マザー食堂 savu./秋田市楢山

2016年3月7日 カテゴリ:グルメ, ショップ, スポット, ファッション

秋田駅にほど近い楢山の町に昨年9月にオープンした『マザー食堂 savu.』。
食堂とありますが、実は焼き菓子やベーグルそしてグラノーラを販売する食料雑貨店。
以前は同じ『マザー食堂』の名前で宅配弁当屋さんをなさっていた店主の五十嵐さん。その変化のお話しや新しく構えられたお店について伺いました。

マザー食堂外観

マザー食堂 savu.[マザーショクドウ ヴー]は昨年9月に秋田市楢山にオープンした食料雑貨店です。販売されているのは、店内の厨房で作られた焼き菓子やパンやキッシュそしてグラノーラ、また店主が厳選した秋田地産の品など多岐に渡ります。

マザー食堂店舗写真1

ご自宅の車庫をリノベーションして作られたという店舗は、店主五十嵐麻美さんのセンスが全体に統一感を生んでいて、しっとりと落ち着いた雰囲気です。

マザー食堂さん店舗内写真2
古い建具やハンサムなアイテムが並んで引き締まっていながらどこか温かさを感じさせる空間です。

五十嵐さんは宮城県出身。二人の娘さんを持つお母さんです。旦那様の転勤を機に秋田と縁を持たれたのが2007年のことで、ご本人もこんなに秋田に長く住むことになるとは思ってもみなかったそうです。
そんな中2012年に五十嵐さんが始められたのが無添加・オーガニック宅配弁当の「マザー食堂」。

宅配弁当時代のマザー食堂さんのお弁当
photo:マザー食堂twitterより

献立の種類の豊富さ、お母さん目線ならではの安心の素材選び、そして安定の美味しさが若いお母さんたちにも口コミで広まり、秋田のイベントにも数多く参加なさっていた事から多くの人に「宅配弁当マザー食堂」は浸透していました。
そんな中、2015年6月には宅配弁当を辞めて9月に焼き菓子=Bakeのお店「マザー食堂 savu.」としてそれまでなかった店舗も構えて新しく開業なされました。

マザー食堂さんキッシュ写真

宅配弁当の時代からマザー食堂さんの作るキッシュやグラノーラには定評がありましたので、焼き菓子のお店となる事も不思議ではないのかもしれませんが、いったいどうしてこのような変化が起こったのか。
その点について伺うと、方向性としては『食』というのはやっていきたいと思っていたが、形は何でもよかったのだと、五十嵐さん。

「前回は転勤してきて、あとどのくらい秋田にいられるのかわからない状況だったので、その中で出来ることを始めました。それがたまたま弁当だった。今回は、ここまで居てしまったのだから娘が高校卒業するまでは秋田にいようかという話を主人として、それであれば何かできるなということで店舗を構えた形でやってみようとオープンしました。」

生活スタイルや家族のスタイルに合わせて自分の仕事を身のこなし軽く変化させた五十嵐さんに脱帽です。


そもそもマザー食堂さんの名前の由来は??

「私、母になってから始めたので。お母さんの食堂みたいな感じで。凝ったものとかそういうものを出すわけではなくって、素朴なものを出すという気持ちから、ですね。」 

レストランではなく食堂。立ち入り安い身近な、温かい懐かしさのようなものを表現したかったのだと思うともお話ししてくださいました。

マザー食堂看板写真

BAKE のお店になってからついた『savu.[ヴー]』はスウェーデン語で『煙』という意味だそうです。

「煙はなぜつけたのかというと、まず BAKE の店なので、焼くってことに対して煙って出るものだったりするのでそれを表現したかったのと、煙ってこう、昔の旅人が山とか越えてきたときに里山に立ち上る煙とかがあると結構安心するじゃないですか、そういうホッとする場所みたいなところだったりとか、あとはそれこそ我々人が火を使い始めてから文明が発展していったみたいなところを重ねると、物事の始まりとかね、そういった意味を三重に込めて、『煙』と付けました。」


そんなあたたかさ香る『マザー食堂 savu.』 のおすすめ三品を五十嵐さんに選んでもらいました。

・あんぱん
 全粒粉を使った食べ応えのある一品。中身のあんこは自家製で炊かれているこだわりの一品です。

マザー食堂さんあんぱんの写真
photo:マザー食堂facebookより

・グラノーラ [ 男鹿の塩 ]

マザー食堂さんグラノーラの写真
photo:マザー食堂twitterより

 以前 nanoka でもご紹介した男鹿市船川で行われた「ひのめ市」の限定商品として誕生したグラノーラ [ 男鹿の塩 ] は、好評のため定番商品となった。五十嵐さんはメープルナッツショコラなどの甘いグラノーラも好きとの事だが、この男鹿の塩を使ったしょっぱいグラノーラもマザー食堂さんならではの一品だ。


・いぶりがっこチーズベーグル

mothershokudo-6

 一番のおすすめだといういぶりがっこチーズベーグルは、粉や酵母を変えて 20 回以上試作を重ねた力作。いぶりがっこの香りとチーズのまろやかさがベーグルのもちもちとした生地の中で広がります。

「基本的にうちで作るものに関しては添加物は使わないようにしています。できるだけオーガニックのものや無農薬のものを使うようにしていて、秋田のものも積極的に使っていますね。例えば黒ゴマベーグルに使う黒豆は森田農園さんの無農薬のものだったりとか、玄米キッシュに使う玄米はイーファームさんの有機玄米だったりとかします。あとは無農薬で育てられた米粉とかお豆とかもファームガーデンたそがれさんのものを使ったりしています。」

取材中もお子様連れのお客様が多く、宅配弁当のころから変わらない安心感と信頼がマザー食堂さんにはあるようです。

店内にはイートインスペースもあります。その場でも飲めるドリンクの販売もありますので、購入したものがそのままの雰囲気の中で頂けます。

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コーヒーやハーブティーなどを入れたカップは
その場でお湯を入れてのテイクアウトも可能です

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店内では焼き菓子のほかにも、マザー食堂さんが Own GArment productsさんとコラボレートなさったエプロンが店内で常時販売されていたり、2016年3月12日までは秋田の作家 h.u.gさんのブローチ展が行われたりとマザー食堂さんならではの催し物が開かれています。詳しい情報や最新の情報はマザー食堂facebookTwitterで確認してみてください。

マザー食堂さんの店舗の場所は住宅街の中にあることもあり、お店までたどり着けない人が多くいらっしゃるとか。確かに一方通行の多い場所で、お店自体小道を曲がったところにあるためわかりにくいのかもしれません。
目印はこちらの看板です。

mothershokudo-9

小道をちょっと覗いて、この看板が出ていれば営業されています。
本当にここを入ってくのかな?と思うような小道ですが、勇気を出して入っていくと右手にお店があります。私自身、見つけたときは隠れ家を見つけたような嬉しい気持ちになりました。
車はお店の前に停められますが、一台すでに停まっている場合などは無理せずお店のスタッフさんにお声がけください。

案内用写真

春の光が感じられる中、ぜひマザー食堂 savu.さんにお出かけしてみてください。

マザー食堂 savu.[マザーショクドウ ヴー]

〒010-0022
秋田市楢山南中町2-40
℡:090-2884-4234
営業時間 火-金 11:30~16:00
     土   9:30~12:00
定休日 日曜日・月曜日・祝日・不定休有り
駐車場 有り

facebookページ http://www.facebook.com/mothersyokudo/

written and some photos by Ishiyama Haruka

…[おわり]